武道・スポーツ・文化活動の代弁者となる
空手の世界に携わって
かれこれ52年が経ちます。
私は 子どもを中心に
空手を教えていました。
これまでずっと
子ども達の育成に力を入れてきました。
空手は 武道の特色である礼儀作法だけではなく
立場の弱い人へのやさしさや
自分のことは後回しにしてでも
救いの手を差し伸べる正義感を身につけるための
大事な教材だと 思っています。
もちろん
空手だけではなく
柔道 剣道 相撲 合気道 日本拳法。
あらゆる武道団体の皆さんは
素晴らしい教えをされています。
武道団体だけではありません。
文化・スポーツ団体も
みなさん 子ども達の教育など
社会的に重要な役割を 果たしています。
今こそ 文化・スポーツ・武道団体は
一致団結して みんなで手を取り合って
子ども達の教育をしていく時がきたと思っています。
私が このように考えるようになったのには
ひとつのきっかけがありました。
それは 高校を卒業して
間もなく亡くした
父親の年齢を越したことでした。
父は四十九で亡くなりました。
その年を追い越してから
人生 いかに生きるかを
考えるようになりました。
一道場主ではなく
もっと 広い視野で
子ども達の育成を図りたい。
そう 強く思うようになったのです。
ここのところ
スポーツ界で
不正な問題が浮き彫りにされています。
こういうことが起こるたびに
やっぱり 子どものうちからの教育は
大事なんだよなぁと つくづく思います。
国家百年の計は教育にあり
ということばがあります。
これは
人材育成こそ 国家の要である
ということです。
教育というものは
成果として実を結ぶのには
相当な時間がかかります。
だからこそ
子どものうちからの教育は
大事だと思います。
目先のことだけ考えるのではない
という戒めです。
人材育成には長い時間がかかる
ということを 私自身も味わった
ちょっとしたエピソードがあります。
私はいつも
空手の稽古の終わりの挨拶で
子ども達に一言
思いのたけを話していました。
ところが
子ども達の顔つきを見ると
聞いているんだか どうだか
わからない子もいます。
そういうときは
子ども達には難しすぎて よくわからないのかな
話しても無駄なのかなと
思うこともありました。
ところが
何年も経って
ボーッとして 聞いていなかったろうな
と思っていた子が
二十歳を過ぎて 久しぶりに会うと
「館長のあの時の言葉が
自分の今の糧になっています」
と話してくれました。
ボーッとして
聞いていないように思えたけど
ちゃんと聞いてくれていたことを知って
とても嬉しく思いました。
無駄だと思っていたことが
実は 無駄ではなく
子ども達にいい話をすることを
やめてはいけない
いつか必ず 実る時が来ると 改め
て思えた瞬間でした。
時間はかかりますが
これからも
青少年の育成に力を入れて
将来 彼らが
素晴らしい日本の長
よきリーダーになってもらえるように
子ども達に携わる
文化・スポーツ・武道団体が
取り巻く環境を整備して
進展させてゆきたいと思います。